「これや!」〜わが師に出逢う~

直江敏男先生と (2017/6)

今から14年ほど前、私は身体を壊していました。

ぎっくり腰がきっかけで、坐骨神経痛で座れない生活が3ヶ月間も続いていたのです。

デスクワークも、講習も、立ちっぱなしでした。一日中 、痛くて座ることができないのです。

でも、それがきっかけで施術家を目指すようになりました。

脱サラした私が、14年間も夢中で走って来れたのは、私の坐骨神経痛をきれいさっぱり取り去ってくれた、わが師のおかげです。

わが師と出会うきっかけ をお話しします。

 

「坐骨神経痛」ってご存知ですか?

整形外科の先生からは、「まぁ焦らんと、一生付き合うつもりで気長にやって行きや」と言われる症状です。

「えーっ⁉︎ 治らんちゅうことですか?」びっくりでした。

私の場合、尻から足首まで、ジンジンするような強い痛み・しびれがありました

痛くて痛くて座れないから、仕事はずっと立ちっぱなしだし、田舎暮らしに不可欠の車も運転できません。

つまり、嫁がいないと、どこへも行けないわけです。助手席をフルフラットにして、寝た姿勢のまま送り迎えしてもらいました。ご飯だって立って食べてました。トイレも大変でした。

不便で、思うように動けず、よくなる希望も持てない苦しみ。生まれて初めての体験でした。

当時の私は医術に対する知識がなく、セルフケアの方法も知らず、坐骨神経痛は3ヶ月間も続きました。

もちろん整形外科以外にも行き、整骨院にも行きました。

整骨院では、何と!施術してもらってすぐその場で痛みは消え去りました。びっくりしました。

痛みがウソのように消え去ったのです。いったいどんな技術かと思いました。「やったぁ!これでよくなる!」とホッとしました。

でも、、、3日ほどすると、戻り始めたんです、痛みが。それでまた施術してもらい、また3日ほどして痛みがぶり返しました。それで、予約の電話をしたのですが、「うちはそんなに来るとこやない!」と叱られてしまいました。

「そんな、怒らんでもエエやん」と思いました。先生は生活上の注意点も教えてくれてたので、自分なりに努力はしてたんです。でもよくならなかった。先生を批判するつもりも無かったし。ただ、楽にして欲しかった。それだけやのに・・・

整形外科では全く改善しなかった坐骨神経痛、その痛みを即座に消してくれるすごい先生。

今まで出会ったことないスゴ腕の先生に敬意を抱き始めていたのですが、拒否されたようで、がっかりしました。

「どうしたらええんやろう」・・・あるとき嫁と話してて気づいたんです。嫁の膝が奇跡的によくなったことを。

私が坐骨神経痛になる数年前、旅行中に出会った方が、お試しで片足もんでくださいました。

たったそれだけ、足もみ1発で、嫁は膝の痛みが消え、正座できるようになったのです。

嫁は、あまりにも驚いて興奮していました。それが「中国足心道」という足もみだったのです。

それで、中国足心道の足もみを受けることにしました。

幸い、「中国足心道」の創立者である先生が直に施術してくださるとのことで、大きな期待を抱いて札幌まで行くことにしました。

痛み止めをガンガン飲んで、湿布を貼りまくり、JALの大きめの特別シートで、関空から札幌まで飛びました。うちから5時間ほどかかったと記憶しています。

直江先生の院のりっぱな椅子に恐る恐る座り、蒸しタオルで足を拭って、先生を待ちました。

先生はニコニコしながら、しっかりした温かい手で私の足を取り、40分ほどかけて。膝から下をもんでくださいました。

施術中、それほど痛いところはなく、ていねいにていねいに揉み終えると、「ちょっと立ってみて」と言われました。「どのくらい楽になってる?」・・・おそるおそる立ちあがると…

「えッ! 痛ない!」 …どころか、腰がめちゃ軽くなりました。

何と数十分で、あのしつこい坐骨神経痛がきれいさっぱり消えたのです!

帰りぎわに受付で、「直江先生は手一杯なので、直に足もみしてもらえる機会はまずありません。梅原さん、ラッキーでしたよ。良かったですね」と声をかけられました。

その後、重い旅行バッグを提げながら、狸小路のラーメン屋巡りをしました。2時間ほども歩き回ったのに、あの痛みが戻らなかったのです!

「これが本物だ!」と感動しました

私はとうとう、わが師に出逢えたのです。

わが師の書籍「足揉みで病気が治せる」(風詠社刊) を購入しサインしていただきました。そこには「人生 出逢い 足心道」と記してくださいました。

私は、その直江敏男先生からじかに中国足心道の足もみを学び、訓練していただきました

 

師から学んだ足もみは、単なるリラクゼーションではありません。豊富な臨床経験に基づいたものです。東洋医学と西洋医学の融合、それが「中国足心道」です。

「100人もんで、やっと一人前」という、師の言葉を胸に刻み、夢中で足をもみ続けてきました。

(単なるリラク系でなく)施術系の足もみで開業し、ぎっくり腰と婦人病(ホルモン系)を得意とし、健康サポートに携わって、はや12年目になりました。

この間、いろいろなことがありました。近年、短時間で高単価の、痛くない施術が大流行りです。

「ちょっとマシになった時点で施術終了」だから、手数は少なく、体力が要らず、回転率がすごく良くて、月の売上もうちとは一桁違う。

それに比べると足もみは体力が要ります。

周りの接骨院、整骨院、整体院は楽々簡単な施術でスイスイお客さまをさばいてホクホクなので、「自分は何やってるんだろう」と思う時期もありました。

もっとすごい結果を出したくて、渾身の力を込めて、足がガチガチの方に向かいました。

その愚かな行為のため、今では男性の足もみはお断りしなければならないほど、指を痛めてしまいました。「中国足心道」は器具を使わないからです。

そうこうしながらも、道を外すことなく、いつの間にか「100人」というハードルを越えました。随分と昔のことです。

師が亡くなるまでそうであったように、私も生涯現役で、皆さまの健康サポートをさせていただきたいと思っています。

お客さまご自身が、したいことをストレスなくできるようになり、幸せに過ごしていただきたいからです。

当院では現在、特に「認知症」に力を入れています。

※ 写真は、わが足もみの師、直江敏男先生と。2016年6月に札幌で。